U-40 HAIKU CHALLENGE〜2026 SUMMER〜 予選通過作品+予選通過者発表!

2026年7月17日金曜日

「U-40 HAIKU CHALLENGE〜2026 SUMMER〜」へ熱意あふれる素晴らしい作品を多数お寄せいただき、誠にありがとうございました。

選考委員5名による厳正な予選選考(各委員が5作品ずつ選出)を行いました結果、全128作品(1作品辞退を除く)の中から、以下の22名・22作品が予選を通過いたしました!
予選を通過された皆さま、誠におめでとうございます。

さっそくではございますが、予選通過者名ならびに予選通過作品を発表いたします。


今後のスケジュールについて

  • 選考結果発表: 8月上旬 発表予定(※選考会の座談会記録等は別途後日公開予定です)

注意事項とおねがい

  • 予選通過作品の掲載順は、整理番号順となっております。どの作品がどの作者のものであるかについての対応関係は非公開とさせていただきます。
  • 【予選通過された作者の方へ】
    本選考(選考会)が終了するまでの間は、引き続きご自身の作品がどれであるか(整理番号・表題・作品内容など)をSNS等で公表するような発言はお控えいただきますようお願いいたします。
  • 【予選を通過されなかった作者の方へ】
    今回惜しくも予選通過とならなかった応募作品につきましては、作者名との非公開期間を解除といたします。ご自身のSNSやブログ等で「この作品(○番の○○)が自分の作品でした」と公表・掲載していただいて構いません。ぜひご自身の句をご発表いただき、皆さまで鑑賞を共有していただければ幸いです。
  • 感想やイベントへの応援コメント等は、ぜひハッシュタグ「 #俳チャレ 」をつけてご投稿ください!引き続き、皆さまで大会を盛り上げていただけますと幸いです。
  • 読者のみなさまの環境に合わせて、いくつかのフォーマットをご用意いたしました。以下のリンクからそれぞれご利用いただけます:
    • Google Document(ブラウザで今すぐ読めます。縦書きは非対応です。)
    • PDF(縦書きのレイアウトで読めます。)
  • 本選考や記事掲載内容に関するご質問・お問い合わせ等がございましたら、お手数ですが現代俳句協会青年部までメールにてご連絡ください。
    メールアドレス: genhai.seinenbu@gmail.com

【予選通過者一覧(順不同・全22名)】

帝菜
松井 宙岳
幡野 こより
日下部 友奏
関谷 諒太
羊洵
榎本 佳歩
金光 舞
津原 かもめ
古田 秀
野上 翠葉
河本 高秀
板尾 奈々美
三輪 修平
綱長井 ハツオ
横山 航路
近藤 幽慶
千田 洋平
多々良 海月
斎藤 よひら
安岡 麻佑
西﨑 秋雲

【予選通過作品タイトル一覧(整理番号順・全22作品)】

1. 澄めない
15. 不可逆
17. 私語と咳
21. このまま
28. 深皿
30. 躰に秘めて
31. インビトロ
36. 盗泉
41. チューバ拭く
45. 遠雷
52. べきろん
54. それから
60. 抱く
70. puzzle
71. 志
72. 覗きこむ
82. 輪郭
83. 菓子にて摂り
87. 鱗
99. けど正解
103. みどり
111. ぷこここ



【予選通過作品一覧(整理番号順・全22作品)】

1. 澄めない

一月の段丘だから木にあつまる
蝌蚪うすく光つてねむらない汀
鳥のこゑしても正方形ぢやない
あいこつづく今を乱反射する汗
雨季そののち手なづけられて換気扇
すり抜けて蜥蜴の尾から青くなる
祭でて影も失くしたやうな黙
梨たとへやうなく同じ雨がふる
うつくしく海鼠ヘクタールにそだつ
おはやう午後。しぐれても仕方なかつ




15. 不可逆

日永たとえばレモンカードを濾す網目
豆苗や寝癖のままに消えた猫
転職のための半休桜まじ
清明や琥珀のひなに風切羽
へリオトロープ匿名で生きてみたい
労働は遊戯穀雨のサグカレー
夢より安定 背泳ぎの目を閉じる
いつか灰に埋まるふるさと草笛吹く
性記す履歴書夏の蝶にがす
人生は不可逆ルバーブ煮崩して深紅




17. 私語と咳

フラスコの虹に冷たい手の論理
私語と咳たどりあなたの弔ひへ
枯園の友の喋れば鳥の律
クローンのぼく眠りぼくよりも蝶
留年の欠伸の潰す移民船
蛇揺すり起す終りの陽だ、ごらん
雪の夏行き交ふひとの頭上に環
カーテンはいうれい被る君もさう
然る秋の部屋に遺影の自分たち
みんなの忌鱗雲ならまた会へる




21. このまま

人に貼る絆創膏や冬菫
鮟鱇が煙草を吸いたがっている
雪というバベルの塔の砂塵かな
水の密度光の密度冬の滝
どうせ白息このまま歌おうか
すこやかに聖樹がほどかれてしまう
冬の虹消えて花瓶を持たぬ家
去年今年靴下にある行き止まり
雪原の痛点踏んだかもしれぬ
悴むや掻くように欠くように詩は




28. 深皿

内見のたびに紫陽花濃くなりぬ
虫刺され薬をくれしレースの手
横向いてエンゼルフィッシュだと分かる
笑ふたびお冷やが揺れて海の家
日にいくつ餃子を包み扇風機
サンドレス波の隙間を波が埋め
貝の柄のペーパーナイフ夕端居
集まれる息に螢火消えにけり
盛りつけて皿の深さの良き涼夜
湯のぬるむやうに眠れり祭の子




30. 躰に秘めて

瘡蓋の手首パセリの水を切る
夏痩や磨汁ぬるく絡む夜
肉片をくらふて蟻の腹ぎらり
鶏頭や火傷の舌につく切手
ストリートビューに祖父ゐる秋彼岸
大地凍つストラヴィンスキーはいま
ハムスターの噛み跡撫でて冬の月
春光を躰に秘めて安楽死
授乳して引掻傷のある遅日
啓蟄やブルーチーズは息微か




31. インビトロ

渋谷駅人を待つ人ばかり春
チャッピーに敬語ゼリーを切って食べる
風水のために置かれている目高
死ぬときは気持ち悪いの蝉も多分
碇星校歌歌わない同盟
火事を見るタピオカミルクティーを手に
賀状書く君の名前エロくて嫌い
印象派展帰りにおでん食べて寝る
卒業のつに寝癖五分遅刻します
山笑う脳のおもちゃとしてあたし




36. 盗泉

狂はずにゐれば泉の深い水
夏痩せのなにを欺く塗り薬
死者を恋ひやまずくらげの浮き沈み
黙りゐて霧の奥よりピザ届く
師よ秋の海が匿ふあらゆる死
金貨隠すならば鶏頭燃ゆるなか
名があつて無名の死者へ蔦走る
鶴よしづかに己が光に傷む油画
しばれる眼川を捉へてをれば鳥
冬晴にケトルすぐ沸く若く死ぬ




41. チューバ拭く

譜面台に座右の銘を書き立夏
日盛の指揮棒譜面台叩く叩く
夏暁やリレーのやうに楽器詰む
大会は負けて祭に帰り着く
次期部長所信表明涼新た
星月夜をもつと映さんチューバ拭く
クリスマス譜面隠しにリボンの絵
初稽古メトロノームを遅くして
演奏の休符の長くてあたたかし
花びらや楽器紹介小ネタ帳




45. 遠雷

キャベツきゆるきゆるおほげさに分けて
勢ひに五月は好きと言つたけれど
告ぐるまでの遠雷を指の血管のすべて
ずるい滴りの見つけかたおしへてあげる
短夜の恋ほんたうの嘘をつき
きみは雨乞どこにゐたつてすぐわかる
香水を買はれさういふ会ひたがり
うすつぺらいからだで冷奴をくづす
ゼリーくつつくいつのことでも話しながら
目をこすり手花火はすべてのこれから




52. べきろん

走馬灯かえつてよかつたぢやないの
地球儀をまはす速力日焼の子
原爆忌電話のベルのけたたまし
べきだとかべきでないとか鰯雲
数式のどこかがちがふちちろ虫
大花野XLは帆のやうに
あたまだけはずし加はる踊かな
かけがへのある菊展を帰りけり
消防車大きく吸つて鳴りにけり
わが影に濃淡のあり冬泉




54. それから

ペリカンに浸み出してゐる春の果
白日傘いくらかパレードを離れ
海の日やチキンライスに小さき旗
革命とそれからアイスコーヒーを
冷房や体のなかに島があり
電話切れてしばらく昼の海を見る
籐椅子に打ち解けてゆく体かな
洗はれた葡萄のやうな夢を見た
電灯はすずらんに似て明易し
つゆくさや海の近くのコンビニへ




60. 抱く

産まれては死ぬまでの日を寒椿
狂へないまま白鳥を目に映す
子を抱いて二月の川の怖きこと
春の星よりこぼれし水と思ふ
かぎろひに産まざる吾を見しやうな
猥談にをんな加わり薄暑かな
万緑や戌の日の鈴なべて鳴り
わつしよいの右折してゆく秋の空
さつきまで鶏頭だつたものを抱く
寒禽や水より暮るる寺の庭




70. puzzle

はれーしょん!あなたが藤になる途中
あまやかし/まやかし もものはなのせい
ひかるはとおくアイスクリーム語のじゅもん
てんしどくはくきらめきはつみなのに
まなうらに星のにおいの休暇明
ひかることは単純でつまり、芒
手帳からうさぎが生まれなおすかも
puzzleばらばらのあなたを戻す雪
せかいかん似せる似てくる花疲れ
藤たちまちおもたくて逃げられない




71. 志

水番の裏切りかたを教へけり
偏れる海水帽の名前かな
稲妻にきらはれてゐるのつぽかな
種採のとるべき種の聞けずをり
あるほどのとろろをかけて食ひにけり
雪吊の志なくつられをり
話すことなくさかしまに独楽まはす
なまはげに噛まれてゐたる真顔かな
風船でやんすと視野に入れてくる
春風に絡まれてゐるも取りあはず




72. 覗きこむ

蟷螂の生れしばらく抱きあへる
ががんぼの絡まりさうに飛んでをり
凌霄や工場の灯のごんと点く
象帰る檻に背高泡立草
まちがひの満ち満ちてゐる柘榴かな
長き夜の電子レンジを覗きこむ
名をつけるやうに流燈そつと押す
雨をとこ晴れをとこゐる芋煮かな
掃きゆけば釘も出てきて虎落笛
我少し古くなりたる嚔かな




82. 輪郭

椎若葉眉ゆたかなる龍の像
緩やかに交はる古墳今朝の夏
絨毯を裸足片足づつ撫づる
木から木へ機織るやうに雀かな
太陽に朝より向かふ蜘蛛の腹
髪洗ふ鏡に泡の飛沫かな
街灯に窓の輪郭露涼し
行田タワー潜める蓮の蕾あり
明王の横を流るる岩清水
打水を銀の柵まで迎へたり




83. 菓子にて摂り

春やアパホテル遠くにゐても見え
焦げてくるポワソン・ダブリルの背鰭
喘息のけはひありたる桃の花
雲雀野の隅に如雨露や横倒し
見開けば声は菜の花までとどく
函数や魚のかほが夏のそれ
説教のゆつくり分かる茂かな
目が赤い六月の藻の揺れやまず
ゆふぐれあめんぼ足らぬ亜鉛を菓子にて摂り
我といふ幼虫ところてん啜る




87. 鱗

戸を開けて始発待つバス青葉風
ハンカチや天使を睫毛白く縫う
封筒に一塗りの糊扇風機
玉葱のことこと臍の固さかな
汗だくやケバブのように回る地球
鎌拭いて次の筍あるところ
いつまでも湯呑に麦茶ある気配
黴びかけの物差しぐっと線を引く
夏芝に乳房置きたる牛の夜
お湯三分金魚の鱗膿んでいて




99. けど正解

花ミモザ土偶抱きしめると痛い
広告の流れつづける蝌蚪の国
トルソーおはようトルソー抱卵季がきたよ
水道水好きだし落ちたゼリー洗う
これ日焼するよなあ消えようかなあ
蓑虫眠る骨までやわらかい料理
見つけずにいよう胡桃の鍵穴は
角が欲しい冬用のもこもこの角
日脚伸びきって電線あふれていた
ねこやなぎ微妙にちがう、けど正解




103. みどり

五月雨や鳥になるなら葉の色に
夏山や羽ばたく鳥の胸飾り
菖蒲湯や筋肉はいまただの肉
眼鏡チエーンしやらら青梅煮詰めけり
冷房や雲めく泡の抹茶ラテ
青林檎へ傾く十代の詩集
草むしる隣の人の名も知らず
Uberのリユツク日陰を縫ひ進む
万緑や交互に足を前へ攻む
自分だと思つて西瓜割つちやえば




111. ぷこここ

福引きの赤い袋のどれに靴
なぞなぞのぜんぶひらがなひなまつり
水温む絵の具に髪のための黒
若葉風大道芸の揺れて立つ
ぷこここと水鉄砲を充填す
蟻が帰つて退屈に襲はるる
干し柿を呉るる掃除をして呉るる
マネキンの首の切れ目にマフラーを
寒稽古眼鏡のままに死を迎ふ
氷柱投げ続けいづれは槍となる




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